◆9月号 『あたりまえ化する職場』
【あたりまえ化する職場】
「人が思うように育たない」と相談を受けることが増えています。
よくお聴きすると、社員が指示待ちで、何とか自主的に行動するようになってほしい、ということなのですが、社員からすれば、言われたことをきっちりこなしているのに、なぜ褒められたり感謝されたりしないのだろう、と感じることが多いようなのです。
このように経営者と社員の間では、大きなギャップが存在しています。
最近では、通常業務は、マニュアル化や分業化といったとりくみにより、標準化されています。標準化されると、日常業務は「あたりまえ化」していき、そこに、創意工夫やより発展させようという意欲は、失われがちになります。マニュアルに沿っていかにミスしないようにするかが一番の関心事になってしまうのです。
こうした環境にあって、社員のモチベーションを維持しつつ、発展的な仕事をしてもらうためには、どうしたらいいのでしょうか。
厳しく指導することも必要ですが、私は、まずは社員が前向きに安心して働ける環境が大切ではないかと思います。
・相手に興味を持って、こちらから話しかける。
・できなかったことを責めることより、まずはできたことを褒める。
(それがマニュアルどおり当然のことであっても)
こうしたコミュニケーションを心がけるだけでも、社員にとっては励みになり、また褒めてもらうために自主的な行動につながっていくような循環が生まれるように思います。
2016年 9月 12日