◆3月号 『遺言書のすすめ』
【遺言書のすすめ】
高齢化社会が加速していくなかで、税理士という仕事柄、遺言書作成のお手伝いをする機会が増えています。相続税がかかるような富裕層ではなく、最近は一般の方々からもお問い合わせが増えています。
先月も親子間の公正証書遺言作成のため、証人として公証役場に同行しました。作成し終わった後の親子の安心した様子を見ると、遺言書は必要だと再認識しました。
相続税も来年の平成27年から基礎控除が引き下げられます。
その親子も現在の法律では相続税が基礎控除以下になりますが、改正後は相続税の課税対象になります。現在の税制の範囲で、非課税になるポイントに合致するように資産を組み替えるだけで、相続税額は大幅に減少します。
一般の方は、複雑な税制を理解できませんし、そうかといって専門家に相談するのは精神的に敷居が高いようです。我々専門家もいい意味で敷居を低くする努力が必要です。
また、事業をしている方は、自社株や事業用の借入金など資産背景が複雑化していますので、財産の多い少ないにかかわらず、相続後の処理をシンプルにしてあげるためにも遺言書を作成しておいてあげることが責任だと思います。
2014年 3月 14日