◆ 11月号 『締め切りの設定がないと成果が半減する』
【税理士はこう使いこなそう!】
『締め切りの設定がないと成果が半減する』
私はTKCという税理士、会計士のネットワークに加入しておりますが、新規会員のフォローをする役目を任されたため、新規開業をしたメンバーとお話しする機会がありました。
セミナー後の座談会や懇親会でその方たちの開業当初の不安や希望を聞いたりしていると、まっすぐな情熱を感じ、私もあらためて、お客様のためになることをコツコツとやっていこうという気持ちを強めることができました。このように特定のきっかけがないと、皆さんも普段の忙しさのため、初心というものを忘れかけていないでしょうか。
初心というものはある意味「目標」ですが、心に思っているだけでは自然に忘れていってしまうものです。なぜ忘れていってしまうのでしょうか。それは、目標に「締め切り」が作られていないからです。皆さんが学生の頃はどうだったでしょうか。学生の本分は勉強をすることですが、勉強には試験が必ずありました。つまり締め切りが設定されていたということです。
試験の日が近づくと勉強をします。ついつい勉強をせず怠けてしまい、最後に一夜漬けで試験にのぞんだ経験のある方も少なくないと思います。つまり「締め切り」があるからこそ、その寸前に大きな力が出せるものなのです。ということはビジネスでも同じことが言えるのではないでしょうか。
土壇場の馬力を出すために税理士と一緒に経営の「締め切り」作りをしてはいかがでしょう。最初は長期的な締め切りからはじめ、最後は毎月を締め切りにします。1年に1回も締め切りのない経営者と1年に12回締め切りが来る経営者との成果は歴然ではないでしょうか。
今月の『力がある言葉』 ⇒ 「世代によって新しい人脈をつくる」
ある製造業の社長が「私も50歳になったので新しい人脈を作ろうと思います。」とおっしゃいました。その会社は小さな町工場の頃からお付き合いさせていただいている会社で、毎年順調に飛躍を重ね今では大きな工場と億単位の機械を数台導入する会社になりました。ここまで成長してきた苦労を知っている私は「会社はもう以前の町工場のイメージはありませんので、これから新しくお付き合いする取引先や金融機関はそれなりの会社として、またその社長として見るのでしょうね。」と言ったところ「今後10年間の会社の成長に影響を与えてくれる新しい人脈を開拓しようと思っています。」とおっしゃいました。私は自社の変化を十分認識したブランド戦略が活かされていることと、よい人脈は最高の財産ですので、少ない労力で最大の効果をあげることができるということをお伝えしました。こちらの会社の更なる飛躍が楽しみです。
2012年 7月 24日