◆ 2月号 『”だろう”の排除』
【“だろう”の排除】
企業にとってコミュニケーションのスレ違いから発生するストレスは生産性を低下させる大きな要因のひとつではないかと思います。
お客様との面談で「スタッフたちが言ったことしかやらない・・・。」というお話を聞くことがあります。経営者の立場からすれば、自分だったらこうするのになぜやろうとしないのだろうという期待と現状のギャップを感じての言葉ではないかと思います。最後は「自分がもう一人ほしい。」と言いながら、一人で突っ走ってしまうようです。
仕事は依頼する側と依頼される側の共同作業なのですが、相手に依存してしまうことが多く、特に仕事が忙しい状況ではなおさらではないかと思います。そういった依存関係のなかでは、指示をすることが必要最低限になってしまいがちです。
業務依頼をする場合は、相手が「だろう」という不確かな状況にならないように説明に力を入れる必要があります。具体的な業務の内容のほかに自分が期待する納期や成果を明確に伝えなければその期待を理解できないのです。さらに万が一、業務が不完全であった場合の代替策も用意しておかないと、つい部下を責めてしまいますので注意が必要です。
そんな面倒見のいいことはやっていられない、という声も聞こえてくるかもしれませんが仕事は命令ではなくお互いの共同作業であることを認識し、コミュニケーションの入り口である「だろう」の排除に少しだけ力を入れていただければ変化があるのではないかと思います。
2013年 2月 15日