◆ 10月号 『成功イメージから逆算して話しをする』
【税理士はこう使いこなそう!】
『成功イメージから逆算して話しをする』
多くの経営者は毎月の売上を上げることに精力を傾けられていると思います。
もちろん、そういう方はきっちり売上を上げられますが、つねに売上獲得のために奔走しなくてはいけないプレッシャーのためかなりのエネルギーが消耗されているように感じます。
また売上を上げてはきたものの、それをこなす社員の教育や設備投資、資金繰りなど考えなくてはいけないことが次々にやってきますので、いつもストレスを感じているようにも思います。
しかしながら、経営者の中にはストレスなく毎月の結果を楽しんでみえる方がいます。
そういう経営者に共通していることは、長期的な観点からご自分のビジネスをイメージされているということです。つまり、それはどういうことかと言いますと、最初に自分のビジネスの成功モデル(目標、ビジョン)を無意識にイメージして話しているということです。
以外に大胆に経営されているように見える経営者に限ってその成功モデルを徹底的に検証し、それに対する収支計画を細心に練り上げていく習慣がついています。
創業期の経営では最低限の設備しかそろっていませんが、「来年の○○月にはこの場所に○○を置いて、その次の年はあちらの場所に○○を置くんだ。」など話しが具体的で楽しそうです。
われわれ税理士がお手伝いできることは、成功イメージを具体的に聞いて細かい点についてアドバイスしていくことだと考えています。成功モデル(目標、ビジョン)をイメージし数字に落としこむために税理士を活用されてはいかがでしょうか。
今月の『力がある言葉』 ⇒ 「俺は運がよかった」
星野監督が阪神タイガース優勝後のテレビインタビューで優勝の要因について聞かれたところ、第一声で「運がよかった」と言われました。それを聞いたとき、星野監督も社員さんがいきいきと働かれている企業の経営者と同じことを言っていると思いました。
「運がよかった。」ということは、選手からみれば「おまえらのような選手に巡りあえて結果を出すことができて本当に幸せだ。」と言われていると感じます。
星野監督は本心からそう思っているので無意識に第一声でその言葉が出てしまったのだと思います。現在の野球はデータだ、個人的な能力だというように技術にこだわる傾向が強いと思いますが、それを実践するのは生身の人間ですので、選手の気持ちをまとめあげて初めて成果が出せるのだということが、弱小チームだった阪神タイガースを優勝させた星野監督によって実証されたと言えるのではないでしょうか。
2012年 7月 24日