◆ 11月号 『苦手をプラスに変える』
カウンセリング業をしているお客様が、人の相談に乗る職業の方におすすめとfacebookで東野圭吾さんの「ナミヤ雑貨店の奇蹟」を、推していましたので、先月読みました。
とても心温まる内容でした。東野圭吾さんの著書は読みやすく、次にドラマや映画にするための配役すらイメージさせるストーリー展開で、さすが人気作家はやることに無駄がない、と思っていました。
しかし、その「ナミヤ雑貨店の奇蹟」が先日、中央公論文芸賞を受賞した時のコメントが朝日新聞に載っていて、そこには意外なことに東野圭吾さんは、子供の頃本が苦手だったと告白した、という記事がありました。作品を書くときに心がけているのは「あの頃の自分が、途中で投げ出さないで読み終えるように心がけている」とも。
その記事を見て、ドラマや映画にするためのわかりやすさ、という品のない発想をしていた自分が恥ずかしくなりました。
東野圭吾さんは本が苦手だった自分というマイナスを大きなプラスに変えています。自分自身が一番厳しい読者になっているのです。
多くの経営者は、自分が得意なものを職業にしていますので、なかなかこういった発想はできないような気がします。かくいう私も専門家として、わかりにくい言葉ばかり使っていないかと反省をしました。
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2012年 11月 14日