◆ 7月号 『仕事の任せ方』
【仕事の任せ方】
歯科医院の先生からパートのスタッフさんが変化を嫌うので困っているという相談を受けました。頑張っている衛生士さんをマネージャーにした途端に管理をされたくないと言い出し、このままでは数人で退職しそうな勢いです。
開業してまだ数年ですが、軌道に乗ってきたため次のステージに行こうという矢先の出来事でした。
変化を嫌うスタッフさんたちは口を揃えて「開業当初の雰囲気が良かった」と言います。管理されたくないというのではなく、本音では、今までのように責任がなく、時間に余裕がある仕事をしたいということだと思います。
人は責任がなく、時間に余裕をもたせた仕事を長期間任されると、無意識に時間に合わせて仕事を組み立ててしまうものです。このような場合、何度も話し合って医院の目標と目的を明確にし、その上でそれぞれの役割を理解してもらうしかないでしょう。
多くの企業は人を教育する仕組みがありません。
仕事量が増えたところで、それに合わせて人材を入れていきます。
将来の変化をイメージして、事前にアナウンスをすることや、個人の目標設定に期限を入れるなどしないと、企業の成長に思わぬところでブレーキをかけられることになるので、注意が必要だと痛感しました。
2012年 8月 9日