◆ 6月号 『勇気をだして』
「勇気をだして」
なかなか、社員が、自分の『思い』を理解してくれない・・・。 そう嘆かれる経営者は案外多いようです。
ただ、そうお話される方にかぎって『思い』を実際に社員に話したことがないと いうことが多くあります。身内の妻やこどもでさえ、言葉にしなければ、わかって もらうことは難しいし、ましてや他人である経営者と社員が、ほとんど話もせずに わかりあえることは奇跡に近いといえます。
そういうと、「自分は社員とよく話しているよ。」という声もありますが、よく話 をうかがうと、“話している”と言われるのは、具体的な業務についての指示や命令 あるいは叱責がほとんどで「話している」という状況では、なかったりします。
これでは、社員は、経営者の『思い』にふれられず、いつも叱られないように という自己防衛的な姿勢だけになってしまいます。
たまには、日常の具体的な仕事をはなれて、「こうなりたい」というような経営者 の『思い』を語ってみませんか。説教くさいと敬遠されるのではとか、今更、照れ くさいとか、いろいろありますが、勇気をだして社員に語りかけてみましょう。
あらたまった場所でなくても、仕事中に一緒にいて、ひと息ついたときとか 顧客先への同行途中とか。
つづけていれば、社員は『思い』に共感してくれ、経営者が困ったときに、支えに なってくれたり、共に喜んでくれたりするのではないでしょうか。
2012年 7月 25日