◆ 7月号 『喜んでもらおうと思わないで喜んでもらう』
今月の 『力がある言葉』
⇒ 「喜んでもらおうと思わないで喜んでもらう」
表題の言葉は、組織風土改革の第一人者である大久保寛司先生が「昨今ではお客様第一 主義が必要といわれながら、ついつい売上第一主義にはしってしまう現代企業で、そこに 勤務するスタッフさんが、ワクワクやりがいをもって働けるようになるにはどうしたらよ いか」というお話しの中でいただきました。
スタッフさんは当然、お客様に喜んでもらうことが最大のモチベーションになります。 しかし、多くの企業は売上が最優先されてしまっているため、結果としてスタッフさん とお客様との間に微妙なズレが生じてしまうようです。
お客様が、わざわざ気を遣ってもらい嬉しいなと思うことを、企業の仕組みの中に取り 入れられていることが、遠回りのようで、実は近道なのですが、コストがかかる、面倒だ、 すぐに利益にならない、というような理由により後回しにされてしまいます。
経営者の多くの方も、お客様に喜んでもらうために経営しているのですが、経営の数字 とのバランスがとれないために、そこに一歩踏み出せないのかもしれません。
大久保先生が言われるには、お客様を感動させる企業の多くは、スタッフさんがお客様 に喜んでもらおうと思って、行動しているのではなく、自然体で行動しているそうです。
それは「喜んでもらおうと思わないで喜んでもらう」という域に達しているので、その サービスを受けたお客様は感動してしまうのです。
そういったカタチを作っていくことが、経営者の使命のひとつであり、それが業績に結 びつく最短コースではないかと思います。
これからの企業の大きさは、『思いやりの距離』で測られるということを感じました。
2012年 7月 25日