◆ 5月号 『患者さんに来てもらう仕組みではなく、自ら来なくてはいけないと思う仕組みを作りたい』
今月の 『力がある言葉』
⇒ 「患者さんに来てもらう仕組みではなく、自ら 来なくてはいけないと思う仕組みを作りたい」
今回ご紹介するのは、患者さんが来院しやすいような仕組みをいくつも打ち出し、毎月 新しい患者さんが来院する歯科医院の院長先生が言われた言葉です。
その先生は、現在はいくつもの分院を展開され、大勢のスタッフさんを抱える戦略家で もありますが、開業当初は全然患者さんが来てくれなくて苦労をし、努力を重ね、変化を しながら現在のスタイルになっていきました。
皆さんは、歯の痛みが治ったら、もう歯医者さんに行きたくないと思いませんか。
でも、この医院は予防に力を入れ、歯の重要性についての説明をきちんとすることに より、歯が痛くなくても毎月来院する患者さんが数百人といる状態になっています。
しかし、先生はこの状態に満足しておらず、思わず出た言葉が冒頭の言葉なのです。
つまり現在は、こちらが来院するよう予約を取ってもらっているが、自らが歯の健康の 重要性について認識し、自ら来院しなければという意識を持ってもらうことが歯科医師の 役割だということなのです。
バブル崩壊後、企業側の都合によるやり方(プロダクトアウト)から、顧客のニーズに 対応したやり方(マーケットイン)への転換を求められてきました。
医療業界は、医療費削減による診療報酬の減額、人口減少など外部環境がどんどん悪く なっていきますが、労力がかかってもマーケットインへの転換が必要ではないでしょうか。
皆さんも、「顧客はなにを望んでいるのか」だけではなく「顧客にとってなにが最良の 提案か」も一度考えていただければと思います。
2012年 7月 25日