◆8月号 『正義の線引き』
日曜のTVドラマ、半沢直樹が大ヒットを飛ばしています。
第2シーズンになり、主役の堺雅人を筆頭に、まわりの俳優陣もそうそうたる顔ぶれで、濃い演技で視聴者をくぎづけにしています。
毎回、わかりやすい悪役が登場し、半沢直樹がお得意の「倍返し」で正義の鉄槌を食らわせるストーリーです。
子供のころよく見ていたヒーロー番組を感じさせてくれます。
正義は絶対で、悪は悪いというストーリーは、疑問なく集中できるので、心をスカッとさせてくれます。
こういった勧善懲悪のTV番組の影響もあってか、現代の日本社会は正義という概念について偏見をもたされがちです。
昨今のコロナ禍で、感染した人が悪人のように扱われることがその典型です。芸能人やスポーツ選手など、感染すると、必ず謝罪文を出します。
正義を振りかざすと、失敗は許されないという厳しい人間関係になってしまいます。ドラマではなく現実社会の中では、正義の線引きをどこでするのかを、それぞれの人が考えなくてはいけないのかもしれません。
2020年 8月 18日