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◆ 12月号 『あきらめを意識しないと、あきらめを捨てられない』

今月の『力がある言葉』
⇒ 「あきらめを意識しないと、あきらめを捨てられない」
クライアントの社長からの、なにげないこの一言が印象に残りましたのでご紹介します。 「社員に対して、妻に対していつも自分より低く見て指示をしている。」ということに気づ いたときにこの発想が浮かんだそうです。

前提から説明しますと、その社長は「おまえらではできないんだ。」という気持ちを無意識 でしているため、いつまでたっても回りが自分の思うように動かないような気がするのです。
そこまで気づいたのなら、まわりの人の可能性を信じてやれば解決ではないかと思うかもし れませんが、それは今まで全くしてこなかった逆のことをしなければいけないので、性格は変 えられないと思ったそうです。

そこで、性格ごと変える必要はなく、その瞬間だけ、そういう自分を意識して相手に対応し ていけば結果は同じだということに気づいて「あきらめ」を意識することにしたそうです。
社員に対して指示をするときに、「こいつでは無理だから。」という、あきらめている自分を イメージし、その後に相手を、まず対等のテーブルに意識的に乗せるのです。
そうすることによりはじめて、あきらめている自分を捨て、相手がどうやったら結果が出せ るのかを考えることが出来るようになったそうです。

その話しを聞いたときに、「まわりの人は、社長のその支配的な性格を知っていて、ついて きているので、そこは問題の本質ではないと思います。もともと社員さんと信頼関係が強いこ とは見ていてわかりますので。」と伝えました。
社長は「根本にある支配的な性格を変えることはできないですよ。」と笑いとばされました。

性格を変えることは出来ませんが、客観的に自分の考え方を見つめなおして、それに対して 行動を少し変えてみることが、大きな変化になるという発見でした。

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2012年 7月 25日


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